ネガティブ思考な人に仕事ができる人が多い理由〜仮説・推測・予測能力をフルに使って〜
仕事をしていると「この人仕事出来るなぁ〜」とか「こんなことも出来ないの?」といった場面に遭遇しないだろうか?この仕事が出来るとか出来ないっていう判断は、いったいどこでしているのだろうか。それを考えながら仕事をしている中で一つの結論に至ったのでコラム的に書いてみたいと思う。
仕事を出来る人の特徴
俗に言う「仕事ができる人」と言えばどのような人を想像するだろうか?もちろん職種によって異なる部分はあるが、共通する部分も多いはずである。
例えば
- 人と同じ仕事をしていても仕事を終えるのが早い人
- 人に伝えるのが上手な人
- 一本の筋が通り言動が伴っている人
- 結果を残す人
- 考えている事に一貫性があり広範囲に現状を把握し具体的に行動する人
など色々なイメージを持つのではないだろうか?これらは言葉や表現にすると違うように思えるかもしれないが、実は共通している事がある。それは、先が見えていて、作業工程を頭の中でイメージしながら行動している事である。簡単に言うと、プラモデルの説明書のように始まりから終わりまでの作業工程を全て頭の中にイメージ出来ているということ。それがあるかないかで作業工程や効率はかなり変化するだろう。
仕事の出来ない人の特徴
俗に言う「仕事のできない人」のイメージはというと
- 焦って行動しているように見えるのに効率の悪い人
- 無駄な動きが多く仕事が遅い人
- 人に流されて自分の意見が変わる人
- とっかかりは早いが終わるまでが遅い人
- 仕事を沢山しているように見えるのに結果のでない人
こういったイメージが多いのではないだろうか?先ほどの「仕事ができる人」のイメージとは逆で、経営者からすれば、教育をしたくなるような人である。こういった人の特徴として言えるのが、とっかかりは人一倍早い。とっかかりが早いということは一見良さそうな感じがするが、実はコレが最大の欠点である。
なぜとっかかりが早くない方が良い?
とっかかりが早いというのは、インスピレーションで動いている証拠。人の思考整理能力には個人差があるが、それにも限界があり実際は一瞬ですべてを網羅する事は不可能に等しい。仕事のできない人は、この自覚が無く、自分の思い立った事実だけが正しいと思ってしまう人といっても過言ではないだろう。そのため、後に起こったハプニングや想定外のことに対応する事が出来ずジタバタするのである。これが仕事の出来ない人の特徴に現れている。また、こういった人は想定外の意見を聞くと「この人すごい考えてる!」と思い、その意見を名言のように頭の中に保存し、次はそれだけを判断材料として行動する。言わば「意見の一つでしかない」と言う考えで行動しないのである。
どうすれば仕事ができる人になれるか?
医療業界や、航空関係の仕事で現在有効だと言われているトレーニング方法として「KYT」というものがある。両方の職種共に、事故が許されない現場であり、そこで取り入れられている「KYT」とは「危険予知訓練」といって、あらゆる危険を予知する能力を高めるトレーニング方法である。このトレーニングを続ける事で、これから起こりえる危険を予知する能力を高め、あらゆる現場で危険を回避するという行動がとれるようになるという。
仕事ができる人は、この「KYT」を日々日常で無意識に行っているのである。
「危険」=「ハプニング」として捉えると、あらゆる職種に活用出来るトレーニングで仕事ができる人になりたい仕事人や、後輩を教育する上でぜひとも取り入れていただきたい。
ネガティブな人は日常でKYTを行っている
日常的な話をすると「◯◯をするとこうなるな〜」と判断するとき、ポジティブな人は自分にとって都合のいい事だけを想像することが多いだろう。逆にネガティブな人は、悪い事をメインに想像し、その内容も色々な悪いパターンを想像する。だから動きがとれなくなるといった不都合もあるだろうが、まさにこの都合の悪い事が仕事で言う「ハプニング」にあたるのである。都合の悪いハプニングをいくつも推測し、その先に起こる「事象や起こってほしくない事」を仮説立てることがKYTであり、ハプニングを回避する為の作業になるのである。
あなたはどうだろうか?この仮説をいくつ持てるだろうか?いいイメージの仮説ではなく、悪いイメージをいくつ持てるかで、その先の作業効率や結果が変わるのである。
0に近い確率の可能性を0にしろ
ここまで話した通り、ネガティブなイメージを沢山持つ事が大切だが、ここでもう一つ大切な事が、そのイメージをこれからの行動に反映する事である。
例えば…
- この携帯をスマホに変えるから、全職員に使い方を広げてくれ
このような仕事を任された場合、アナタはどう行動するだろうか?仕事ができないと言われている人は、なんの仮説も立てずに各部署にスマホと携帯変更の案内を配布し拡散するだろう。またその逆で、仕事が出来ると言われている人は、どうするだろうか?
- あの部署のあの70歳の職員が使えるにはどうするか?
- あの部署の手の無い人はどう使うか?
- このスマホはどこで管理して故障したらどこに持ってこさせよう?
- 使用ルールは変えなくてもいいか?
など色々なことを推測・予測し仮説立てそれらを全て解決出来る方法で拡散するのではないだろうか?
簡単に言うと、職場には色々な人が居るわけで、もしかしたら、
- 水の中につけてしまうかもしれない…
- それで変なサイトをみる職員がいるかもしれない
- いきなり改造する人がいるかもしれない
このように0に等しい確率のハプニングを放っておけない人が仕事のできる人である。このゼロに等しいハプニングというのをいくつも推測し、それを回避する解決策で事を進める事によって実際にそのハプニングに遭遇しにくい仕事をこなす事が出来るのである。
これらの事を考えると、とっかかりの早い、早ガテンの仕事人は推測を1本化し業務に当たっていることが想像出来るのである。
仕事を振られた際に、あらゆる推測をし、作業工程を頭の中で完成まで作成してから行動する事で無駄をなくし効率的に完璧な仕事ができるのである。それには時間を要することを知っていただきたい。
まとめ
仕事ができるようになるには…
- 出来るだけ沢山の仮説・推測・予測能力を高めろ
- ゼロ%に等しい確率のハプニングをゼロに出来る方法を選択する
- 作業工程を頭の中でイメージしてから作業にかかる
- ネガティブに考えてからそれを回避出来る方法を選択しろ
これらが出来ればあなたもすぐに仕事のできる人の仲間入りが出来るだろう。