大流行のデング熱感染が国内で急増中!~代々木公園が危ない!!~
都心の代々木公園で、デング熱に感染した疑いのある患者が見つかった。
これにより、代々木公園では念のため、蚊の駆除を進めています。
これについて、長崎大学熱帯医学研究所の森田公一所長は「海外でデング熱に感染した人がたまたま公園に来て、蚊がその人の血を吸ったため、体内にウイルスを持つようになり、別の人に広げたのではないか」と話しています。
デング熱とは?
一過性の熱性疾患であり、症状には、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛(Arthralgia)、はしかの症状に似た特徴的な皮膚発疹を含む。治療方法は対症療法が主体で、急性デング熱にはいま起きている症状を軽減するための支持療法 (supportive therapy, supportive care)が用いられ、軽度または中等度であれば、経口もしくは点滴による水分補給、より重度の場合は、点滴静脈注射や輸血といった治療が用いられる。稀ではあるが、生命を脅かすデング出血熱に発展し、出血、血小板の減少、または血漿(けっしょう)漏出を引き起こしたり、デングショック症候群に発展して出血性ショックを引き起こすこともある。
主な媒介生物はヤブカ属の中でも特にネッタイシマカ(Aedes aegypti)やヒトスジシマカ(Aedes albopictus)などの蚊によって媒介される。ただし、ヒトスジシマカにとってヒトは主な吸血対象ではなく、デング熱の媒介はまれである。このウイルスには4つの異なる型があり、ある型に感染すると、通常その型に対する終生免疫を獲得するが、他の型に対する免疫は短期間にとどまる。また、異なる型に続けて感染すると、重度の合併症のリスクが高まる。
デング熱が文献に現れるようになったのは1779年からであり、ウイルスが原因であることや伝染経路について解明されたのは、20世紀初頭である。第二次世界大戦以降、デング熱は世界的に広まり、1960年代からその発生数は急激に増加している。現在では、110ヶ国以上で毎年およそ5,000万人から1億人が感染する風土病となっている。その原因として、急激な都市化や地球温暖化が関与していると考えられている。対策としては、蚊の駆除の他に、ワクチンの研究やウイルスに直接働きかける薬物治療の研究が進められている。
感染しないための対処方法
蚊に刺されるのを防ぐには、長袖のシャツを着たり、靴下を履いたりするなど、なるべく皮膚の露出を減らすことが有効なほか、虫よけスプレーなどを使うことも効果的だということです。
ヒトスジシマカは、関東周辺では10月上旬まで成虫が発生するため、身の回りに蚊が卵を産み付ける場所となる水がたまりやすいバケツや空き缶、植木鉢などを放置せず、繁殖を防ぐことも重要です。
感染したら
デング熱は蚊が媒介する感染症で、ヒトからヒトには感染しません。
アジアや中南米など熱帯や亜熱帯の地域で流行していて、日本では海外で感染し、帰国後、発症する人が年間200人ほど報告され、去年はこれまでで最も多い249人の患者が確認されています。
厚生労働省によりますと、28日に新たに感染が確認された埼玉県の20代の女性と東京都の20代の男性は、27日に感染が報告された埼玉県の10代の女性と同じ東京の学校に通っているということです。
3人は、都内で蚊に刺されたと話していることから、厚生労働省は海外で感染し、帰国した人から蚊を媒介して感染した可能性があるとみて、感染経路を調べています。
厚生労働省は、蚊に刺されないよう広く注意を呼びかけるとともに、感染が疑われるケースについては速やかに保健所に届けるよう、全国の自治体に求めています。