キングギドラの日常

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【W杯感動秘話】イングランド代表選手と10歳の女の子の出逢いと別れ~余命は数ヶ月・・・~

出会い

2004年の夏、ケント州で、まだ10才という幼い女の子ルーシーが脳腫瘍のため余命が残りわずかと診断された。それを悲痛に思う家族は、ルーシーのファンであったランパード選手に手紙を送ったことにこの感動は始まった。
手紙をもらいこの悲しい事実を知ったランパード選手は、2005年1月サリー州コバムにあるチェルシーのトレーニンググラウンドにルーシちゃんを招待する。これがルーシーちゃんとランパード選手の出会いとなる。
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励まし

グラウンドに来てくれたルーシーちゃんを同僚ジョン・テリーとともにランチなどをしながら彼女を励ました。家族からの手紙がなければ始まらなかった物語で、ましてや有名なアスリートとあれば沢山のファンレターの中の1通に過ぎないだろう。多くのファンを持つスポーツ選手にとってはたった一人の女の子で、たった一つの小さな命に過ぎない。そんな命を大事にするランパード選手に一人の人間として大きな感動と尊敬の念を覚える。
グラウンドから帰ったあとも、メールのやりとりやカップ戦への招待を通じランパードはルーシーを長い時間をかけて切実に励まし続けた。

一つの命とゴール

ランパード選手が当時在籍していたチェルシーが、プレミア優勝を決めた試合で、名センターランパードは2ゴールをあげた。
ランパード選手は
「That's for you, Lucy!」「ルーシに捧げる!」
と大声で叫びゴールをルーシーに捧げたのである。

後日行われた優勝セレモニーにもルーシーを招待し、ルーシーは他の選手達からも熱い歓迎をうけたという。


別れ

セレモニーから3日後・・・
ルーシーとランパード選手は永遠の別れをすることとなる。ルーシーちゃんが宣告通り永眠したのである。その悲報にランパード選手も大きく肩を落とし苦しんだのであった。

ルーシーちゃんからのお礼

悲報に苦しんでいるランパード選手の元に、一通のポエムが届く。
その内容とは・・・

Frank Lampard is the best
He wears the Chelsea vest
He’s lucky No 8
And he is my best mate
He is so kind and funny
And I’ve heard he earns lots of money
I like to see Frank whenever
And I hope we stay friends for ever

フランク·ランパードは最高です。
彼はチェルシーのベストだ。
彼は幸運な8番
そして、彼は私の最高の仲間です。
彼はとても親切で面白いです。
私は彼がたくさんのお金を稼いでいると聞きました。
私はいつでも、フランクをいつも見てたい。
そして私たちは永遠に友達でいたい

そんなポエムを送られたランパードは、夜に年間最優秀選手の表彰式があるにも関わらず、320キロの道のりを運転しルーシーの葬儀に参列したのである。
その夜の受賞式のスピーチで次のように語った。

「ルーシーという女の子のことを話させてください。
彼女は僕たちがプレミアの優勝トロフィーを掲げたチャールトン戦に来てくれました。
彼女は脳腫瘍をわずらっていましたが、がんばってその試合を観に来てくれたのです。
彼女が僕に見せてくれた品性と力強さはあらゆる物の見方を変えさせてくれるものでした。
僕はこの賞を彼女と彼女のご家族、特に彼女のお母さんに捧げたいと思います。」

小さな命
はかなく消えた一つの命
出会うはずのない二つの命が全世界の人々に勇気を与えた。

プロのスポーツ選手が本当に見せる演出というのは
すごい技でもなく
すごい努力でもなく
すごいお金稼ぎでもない

一つのプレイで沢山の人々に勇気と希望を与えることではないだろうか。

ランパード選手に敬意を払いたい。
フランク・ランパード - Wikipedia

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